【北京=坂尻顕吾】新華社通信によると、中国で多数の乳幼児に腎臓結石の被害を出した粉ミルクへの有害物質メラミン混入事件で、河北省石家荘市の中級人民法院(地裁)は22日、公共安全危害罪などに問われた製造業者ら2人に死刑を、別の1人に執行猶予つきの死刑判決を言い渡した。 また、最大の被害を出した乳製品メーカー三鹿集団の前会長で、劣悪品生産販売罪に問われた田文華被告(66)には無期懲役、他の同社元幹部3人には懲役5年から15年が言い渡された。さらに仲買業者ら5人が、懲役5年から無期懲役の判決を受けた。 メラミン入り粉ミルク事件は昨年9月に発覚。年末までに中国各地の乳幼児29万6千人が腎臓結石などにかかり、うち6人が死亡した。中国当局は、三鹿集団など22社の粉ミルクにメラミンが混入していたと断定した。