新聞・テレビの前で「挙党一致で…」を繰り返し党内世論を味方につけようとした菅直人首相の努力は空振りに終わった。 「挙党一致」という言葉をめぐって菅首相と鳩山・小沢陣営が考える意味が違ったからだ。首相は「適材適所で(小沢氏をのぞく)全員が参加できる政治」とし、鳩山・小沢陣営は「小沢前幹事長の人事面での処遇を」と求めていたのである。 30日夜、鳩山由紀夫・前首相が「トロイカ体制」なる懐かしい言葉を持ち出し、小沢氏の有力ポストへの起用を『暗』に求めた。首相も「基本的な考え方は全く依存がない」と応じた。「対決回避へ」と新聞・テレビは囃し立てた。 だが冷静に考えれば、菅氏側が小沢氏を受け入れるはずはない。なぜなら菅政権とは「反小沢」で結束している寄り合い所帯だからだ。小沢氏を党や政府の要職につければ、菅氏は求心力を失う。菅氏にはできっこない相談だった。 にもかかわらず大手メディアは「小沢陣営内に出馬