降りた駅は夏の湿った暑さが漂っていた。 私はじっとりとした空気を肌で感じ、やや不快に思いながら改札を出た。通路を通り、エスカレーターに乗ったあと足早に券売機へ向かう。 東京モノレールに乗るのはなん年ぶりだろうか。2年前に多摩モノレールへ乗った記憶はあるものの、東京モノレールへ乗った記憶は、なん年前で語ることが出来ないほど遠い昔の話になっていた。 曇天のためか空はいつもより暗闇を連れてくるのが少し早いように感じた。 プラットホームでしばらく待っているとピカチュウのステッカーが貼られたモノレールが入線してきた。現在、山手線で行っているポケモンスタンプラリーに東京モノレールも参加しているためであろう。 モノレールへ乗り込み、座席に腰掛ける。大きなスーツケースが車両の真ん中にいくつも置かれているのが目に入った。私はモノレールの横揺れに身を任せ、窓の外をぼんやり眺めた。降り出した雨が窓をコツンコツン
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