温室ガス目標 やっと「25%減」が撤回された(11月18日付・読売社説) 発電の際、二酸化炭素(CO2)を出さない原子力発電所が一つも稼働していない現状では、温室効果ガスの排出量を減らすのは困難である。 政府が発表した温室効果ガスの新たな削減目標は、控えめながら現実的な数値と言えよう。 2020年度までに05年度比で3・8%削減する――。それが新たな目標だ。原発の再稼働が見通せない中、発電量における原発の比率をゼロとして算出した。 日本のこれまでの目標は、鳩山元首相が09年に打ち出した「1990年比25%削減」だった。国内の合意を得ないまま、唐突に掲げた非現実的な目標が、ようやく改められたことを評価したい。 ワルシャワで開かれている国連の気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)で、石原環境相が「3・8%削減」を国際公約として表明する。 不十分な目標という各国の批判は避けられないだ