2022年9月27日、多くの国民の反対を押し切り、安倍晋三元首相の国葬が東京の日本武道館で強行された。すでに残り2ヶ月を切った2022年は、国内では安倍元首相の「暗殺」とそれを契機に暴露された旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)の自民党との癒着問題、そして国外にあってはウクライナ戦争が重大事件の筆頭になるのは疑いない。 そして、一見関連性が乏しいように思えるこの二つの事象は関連性を有する。そしてこの日本武道館は、それが歴史的に交差した場なのだ。 国葬があった日の52年と1週間前の1970年9月20日、日本武道館で2万人が参加したとされる大規模な集会が開催された。名称は、「WACL日本大会」。WACLとは「世界反共連盟」(World Anti-Communist League。1991年から世界自由民主連盟と改称)を指す。 WACLは、台湾の蒋介石や韓国の李承晩らが1954年に結成した「アジ
