(フィナンシャル・タイムズ 2013年10月1日初出 翻訳gooニュース) フィナンシャル・タイムズ社説 アメリカという共和国の根幹をなす民主主義の理想を大事にする人なら、連邦議会で起きている事態に当惑し落胆することだろう。 まずは、結果があまりに常軌を逸している。世界唯一の超大国が、特に金がかかりすぎるわけでもない行政サービスを停止させ、まったく無意味な形で自分たちの力を損なったのだ。それにも増して理解しがたいのは、この結果につながった議論の流れだ。議論の対象は少なくとも表向きは予算だったはずだが、その予算の詳細はほとんど俎上に載らなかった。その代わりに激しい争点となったのは、共和党内のティーパーティー勢の主張だった。医療保険改革の実施を延期しない限りはいかなる予算案も、それが暫定予算だろうと、絶対に議会を通させない――それがティーパーティーの強硬な主張だった。 この要求が通るはずもなか