「おまえにシンカー投げるなんて10年早いわ」投手の自己顕示欲をくすぐる打者とは・山田久志さん プロ野球のレジェンド「名球会」連続インタビュー(39) プロ野球のレジェンドに現役時代や、その後の活動を語ってもらう連続インタビュー「名球会よもやま話」。第39回は山田久志さん。1970年代の阪急(現オリックス)の黄金期を支え、芸術的と評された華麗なアンダースローから284勝を重ねました。プロ野球記録の12年連続開幕投手を務めるなどエースとして君臨したマウンドでは、ひそかな楽しみがあったそうです。(共同通信=中西利夫) ▽シンカーを見た打者は不思議そうな顔をしていた 高校2年の夏の地方大会で、三塁手の私が一塁へ悪送球してサヨナラ負け。野球を続けよう、頑張ろうという気に全くなれなかったが、新チームでピッチャーをやれって言われた。同期の3年生が少なくてね。練習が厳しくて、どんどん辞めていくんですよ。残