総本山醍醐寺は来年7月6日を機に、明治期以来修されていなかった「竪義(りゅうぎ)会」を復興する。20日の臨時宗会で壁瀬宥雅宗務総長が表明した。 醍醐派は基本的に密教の法会式を営んでおり、「竪義会」は通常、顕教寺院において修される法要である。 醍醐寺所蔵の国宝『醍醐寺文書聖教』は明治期以降、100年以上にわたって調査され、現在も年に2〜3回、追加指定に向けて文化庁の委託で調査が行われている。 調査に入った永村眞日本女子大学名誉教授が、義演僧正の時代に90年間途切れていた「竪義会」を再興したことを示す資料を発見。当時、下醍醐は密教を、上醍醐は顕教に基づく法要式を営んでいたと推察され、上醍醐にはそのための壇など、法具が今も残されている。 また、資料からは、江戸期まで聖宝理源大師の開山忌に営まれていたが、明治の廃仏毀釈の混乱期に中断されたと推察されている。今回、永村名誉教授の仲介で、法要式を継承し
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