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ブックマーク / ginyu.hatenablog.com (3)

  • ベルサイユの子 - 吟遊旅人のシネマな日々

    この子役、超かわいい、超天才。 37歳で病死したギョーム・ドパルデューの遺作となってしまった作、この才能が喪われてしまったことはほんとうに惜しい。父ピエールへの反抗心からか、少年のころから問題児であった彼の生き様を映したような作には、演じる人としての役割を超えたものを感じてしまう。 ベルサイユ宮殿のあのきらびやかで見事な階段の遠くに森がある。その森にはホームレスの共同体が存在している。このことがまず、この映画の元となっている。それはつまり大阪城公園や剣崎公園、天王寺公園などのホームレス村と同じことなのだろうか。広さの点では遙かに劣るが。ホームレスになって生きる青年ダミアンと、その森に迷い込んだホームレス母子は、一晩だけ共に過ごす。朝になると母は姿を消し、5歳の息子エンゾが残されていた。ダミアンは仕方なくエンゾを育てることになる。やがてダミアンはエンゾを社会に帰すべきことを悟り、エンゾを

    ベルサイユの子 - 吟遊旅人のシネマな日々
  • 第9地区 - 吟遊旅人のシネマな日々

    「こんなに主人公に感情移入でけへん映画も珍しい。ふつうはだんだん主人公に入れ込んでいくもんやのに、こいつは最後までへたれで自己チューで、おまけに最後は惨めで…」とはY太郎(大学1年)の弁。でも、面白がっていたからいいんではないでしょうか。 エイリアンが大量に難民として南アフリカ共和国に住み着いたら…。そんなとんでもないアイデアで作られたこの映画は、アパルトヘイトを経験した南アを舞台にしてこその、立派な社会派作品。 フェイクドキュメンタリーという手法を使った斬新な構成に、まずはワクワクする。この手法自体は決して作が初めてではないが、描かれている「事実」がまったく事実無根のSFであるところが素晴らしい。劇中劇のごとくに展開するビデオ映像が、主人公ヴィカスをひょうきんな男として、まるで実在の人物のような親しみを感じさせる。 物語の舞台は現在の南ア、ヨハネスブルグ。20年前に突如現れた宇宙船は、

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  • 訃報:屁爆弾さん - 吟遊旅人のシネマな日々

    昨日、4月29日のエントリーのコメント欄に短く書きましたが、hebakudan(屁爆弾)さんが5月3日に亡くなられました。声に出していいにくいハンドルネームですが、女性です。このハンドルネームから分かるように、一筋縄ではいかないような強烈な個性を発揮する文章を書かれる方でした。わたしにはとても真似のできないほど豊富な読書に裏打ちされた教養のある方で、自他に対する厳しさにはしばしばたじろいでしまうほどでした。そのキリキリとした文章は、この人がいつもギリギリのところに自分を追い込みつつ、そして自分から距離をとって自身を嗤う余裕のある方なんだと畏敬の念をいだかせるものがありました。 わたしはこっそりと時々ロムっているだけで、もう何年も彼女のブログにコメントを書き込むことはありませんでしたが、3月末に拙ブログを再開したところ、既に病状も進んでいたであろうに、明るいお祝いのメッセージコメントを書き込

    訃報:屁爆弾さん - 吟遊旅人のシネマな日々
    florentine
    florentine 2010/05/09
    「そのキリキリとした文章は、この人がいつもギリギリのところに自分を追い込みつつ、そして自分から距離をとって自身を嗤う余裕のある方なんだと畏敬の念をいだかせるものがありました」
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