多くの善意を巻き込み、8年間でニット小物販売5500万円超を被災者に届けた東日本大震災復興支援「ハートニットプロジェクト」(本部・盛岡市)。原動力は「売り上げの100%を被災者のアミマーさん(編み手)に還元する」という、シンプルかつ無謀!な主婦ボランティアたちのミッションだった。約30人のアミマーさんが今月、企業と契約。被災者を脱し、プロとして自立する。奇跡をなぜ起こせたのか? 識者の見解を交えながら考えてみたい。(重松明子) 「すべての売り上げを還元すると聞いて驚いた。『早晩立ちゆかなくなる』と助言しても、ガンとして譲らない。長年さまざまなボランティア活動に関わってきたが、こんな団体は初めてでした」 震災の翌月、教職員による「東京大学被災地支援ネット」の立ち上げに参加した社会学者の清水亮・東京大大学院准教授(52)は、ハートニットとの出会いをこう語った。 ボランティア団体が、売り上げから
「人として、人を好きになるっていうことは当たり前なんですよね」 そう語るのは、マユミさん(仮名=36歳)だ。 漫画家・岡藤真依さんの『少女のスカートはよくゆれる』(太田出版)に自らをモデルにした短編集が掲載されている。 自身の恋や性について、メディアなどで話をすることも多い、マユミさん。そうした中では常に反発もあるという。 「障害者が恋とか性の話をすると、『生意気だ』『とんでもない』という声をかけられることがあるんです。『これ以上障害者を増やすな!』『恋愛なんてとんでもない』みたいな風潮が、いまもある。もちろん、昔より緩くはなってきてるんですけど……」 「私たちも、当たり前に恋もすれば、ちょっとムラムラすることもある。人間が生きるために必要な機能や気持ちだから、どうしようもできないんですよね。やめろとか、やるなとか、考えるなっていう発想自体がおかしいと思っています」 マユミさんは幼稚園から
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