中小企業の会社員が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ、旧政府管掌健康保険)の保険料率について、今秋から全国一律(8.2%、労使折半)を都道府県別に変える作業が難航している。地域別の保険料は06年の医療制度改革の柱の一つだが、格差をめぐって協会内部や与党から不満が噴出し、厚生労働省が意見集約をできずにいるためだ。 「住所や仕事場の違いで差がつくのはおかしい」(北海道) 「急激に下がる県があるのは歓迎すべき制度変更の果実だ」(長野) 5日開かれた協会けんぽの都道府県支部代表者会議。医療費を反映させると、寒さによる平均入院日数の長さなどから最も料率が高くなる北海道と、予防医療の充実で最低となる長野県などの意見が激しく対立し、議論はかみ合わなかった。 都道府県別の保険料率の導入は06年成立の医療制度改革関連法に盛り込まれた。医療費の安い県は料率を下げる一方、抑制できない県には「罰則」とし
医師不足の原因ともいわれる新人医師の臨床研修制度を見直す動きが、現場で波紋を広げている。厚生労働省と文部科学省は10年度から、人手確保のため研修期間の実質1年短縮を認める意向で、18日にも専門家検討会で結論をまとめる。しかし「1年で十分に学べるのか」と懸念する医師は多く、見直しの目的である医師不足解消にも、効果を疑問視する声が出ている。【清水健二、河内敏康】 「専攻する気のない科の研修は、意欲をそぐ」(大学病院医師) 「やる気がない研修医を甘やかして制度を変えていいのか」(患者団体代表) 今月2日の検討会は、各委員の主張が激しくぶつかった。焦点は2年間で7診療科を回る現行制度の是非。1年短縮の賛成派は「必修科目を減らし、残りは専門分野で学んだ方がいい」、反対派は「診療能力向上の理念に逆行する」と、議論は平行線をたどった。 新人医師の多くはかつて、出身大学の医局(診療科)に所属し、雑用に追わ
小泉純一郎元首相が郵政民営化などを巡り麻生太郎首相を厳しく批判したことを受け、政府・与党幹部は13日午前、政権への影響を回避するため沈静化に躍起になった。 自民党の細田博之幹事長は記者会見で、小泉氏が定額給付金の財源を確保する08年度第2次補正予算関連法案の衆院再可決に疑問を呈したことについて「執行部の方針に特に変更はない」と述べ、早期成立を目指す考えに変わりはないことを強調した。 大島理森国対委員長は党国対の会合で「郵政民営化問題は過去の話。現在の一番大きな問題は経済の危機。党内にざわつきはあるが、政府・与党の方針に従って政策を実行しなければならない」と呼びかけた。、 一方、河村建夫官房長官は会見で「叱咤(しった)激励と受け止めるべだ。しかる時、本当に殺す気で殴る親はまずいない」と指摘。中曽根弘文外相は「党内でガタガタやっている場合ではない。定額給付金も政府・与党で決まったことだから一丸
「もう一度、一から説明しましょうか!」。医師は突然、声を荒らげた。昨年末、兄が大病をした。治療法の説明の場に私も同席し、質問しまくった。もちろん面白半分にではない。学会のガイドライン本(書店でも買える)を読み、病状の微妙な差によって治療法も違うことを知っていたからだ。 だが、医師は「そんな細かいところまで聞いてきたのはあなたが初めてですよ」などと繰り返し、明らかにいらだっていた。揚げ句に、私が「念のため確認しますが……」と治療法のある細部についてたずねた途端、冒頭のようにキレてしまったのである。 私はひるまず質問し続けたが、こうした場面に慣れていない人なら黙ってしまっただろう。医師と患者・家族を隔てる「壁」はまだまだ高いと痛感した。申し添えておくと、医師はその後も献身的に兄を診てくれた。【平野幸治】
高3の時は毎朝5時に起きて、1~2時間勉強してから登校していました。学校では始業前と、授業が終わって学校が閉まるまで図書室で勉強して、帰宅後は一切しない。睡眠は絶対に8時間は確保していたので、夜は9時に寝ました。休日も朝9時から夕方5時まで図書館で勉強。図書館の雰囲気が好きなんです。周りの人ががんばっているのを見て、僕もがんばるぞと。 夏休みは、名古屋の祖母の家で勉強合宿をしました。40日間泊り込んで、愛知県立図書館に毎日通いました。どうかなるんじゃないかと思うほど勉強した。友達とは会わないし、おもしろいこともないので、結構しんどかったけど、休みが終わったら一気に点数が上がって、学年で450人中150番くらいだったのが、ほとんどの科目で1番くらいになったんです。 塾も予備校も行きませんでしたが、高校の教科書に書いてないことが試験に出ることはないんだから、分かるまで授業を聞こうと思っていまし
◇激務支える愛着 「今日はどうしたの」 「先生、体にじんましんができちゃって」 四万温泉(中之条町)の入り口近くに立つ「四万へき地診療所」。約600人が暮らす集落唯一の医療機関だ。高橋美由規(みゆき)医師(35)が住み込みで働き始めてもう4年が過ぎた。 診療所には毎日20人ほどがやって来る。ほとんどが高齢者だ。風邪を引いたり、腰を痛めたり。話し相手がほしくて、30分以上歩いて診療所を訪ねる人もいる。近くに住む宮島さち子さん(85)は「何でも親切に聞いてくれる。ずっといてほしいやね」。 厚生労働省は半径4キロ以内にへき地診療所以外の医療施設がなく、最寄りまで30分以上かかる地区を「へき地」と呼ぶ。へき地診療所の多くは自治医科大学(栃木県下野市)の卒業生が義務として赴任している。桐生市出身の高橋医師もその一人だった。 縁もゆかりもない四万に着任したのは04年6月。最初は患者のお年寄りたちの気の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く