今回取り上げるのは、インターネットを経由してあらゆる知識にアクセスすることができるインターネット上の図書館を作るべく、1990年代半ばから活動しているブリュースター・ケール氏(1960~)である。 ケール氏はマサチューセッツ工科大学でコンピューター科学、工学を学んで82年に卒業した。スーパーコンピューター開発を手がけるThinkingMachines社でエンジニアとして働いた後、89年、Wide Area Information Servers(WAIS)を開発し、WAIS社を創業。遠隔地にあるサーバー同士で情報を共有し、検索できるシステムとしては初めてのもので、WWWの先駆的存在だ。 ケール氏は95年、WAIS社をAOL社に売却した後、ウェブサイトのアクセス解析サービスを提供するAlexa社を創業。当初はウェブのカタログを作ろうとする試みだったが、後にAmazonに売却した。 同じ