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ブックマーク / salon.mainichi-kotoba.jp (7)

  • 「縄文式土器→縄文土器」 知識の更新は常に必要

    おおよその結果は「縄文式土器」6割、「縄文土器」4割となりました。年齢を同時に聞いたアンケートではなかったので推測でしかありませんが、比較的回答者の年齢が高めだったのかもしれません。 なぜ「式」が取れたか 職場の古い資料をひもとくと、1974年に第2版が発行された「角川日史辞典」では「縄文式土器」。それが88年の「日史用語集」(山川出版社)では「縄文土器」となっています。70年代が転機になったことがうかがえます。教科書が変わったのはそれよりしばらく後ですが、中学歴史教科書を確認した限りでは、今は全て「縄文土器」でした。 ではなぜ変わったのでしょう。考古学者の故・佐原真さんが唱えたそうですが、その佐原さんが編集に携わった「日考古学事典」(三省堂)の「弥生土器」の項にこうあります。 弥生式土器を細分した遠賀川式土器や須玖(すく)式土器などの呼称も生まれ、「式」には、縄文式土器と弥生式土器

    「縄文式土器→縄文土器」 知識の更新は常に必要
  • 新しい言い回し「有観客」

    「おかしい」という人が4割。半数の人は「違和感あり」と留保しつつも、言葉として認めざるを得ないという回答でした。新型コロナウイルス禍によって、以前は目にすることのなかった言葉がさまざま現れましたが、「有観客」もそうした言葉の一つとして存在感を高めつつあるようです。 コロナ禍で初めて現れた「有観客」 毎日新聞で初めて「有観客」という言葉が使われたのは2020年6月。新型コロナの影響で無観客開催を強いられた野球独立リーグの球団が、「有観客」の状態にもどっても試合のネット配信は一部続ける――という内容の記事でした。ちなみに「無観客」の方は、サッカーなどでチームへの懲罰として、主催試合に観客を入れることを禁じられるケースがあるため、もっと前から使われています(毎日新聞での初出は2005年)。 「無観客」は、通常なら観客を入れるはずの試合やイベントで、観客を入れずに行うからこそ使われる言葉です。そも

    新しい言い回し「有観客」
  • 「人流」の語、やはり抑制すべきでは

    「人の流れ」の意味での「人流」は最近突然出てきたように思えますが、新型コロナウイルス感染拡大以前から一部で出ていた用語です。さかのぼると、運輸省(現国土交通省)の1988年の運輸白書に既に使用例が見つかりました。「運輸分野の協力は、物流及び人流の手段の整備」などとあります。昭和時代から使われていたとは意外ですが、官庁などの狭い範囲で用いられるにとどまっていました。 2017年の国土交通省の会議(社会資整備審議会道路分科会第63回基政策部会)では、「国土交通省では一般的に『人流』という言い方をしているのだろうか」という趣旨の外部委員の疑問があり、公に文書を出す際は 「人流・物流」を「人と物の流れ」、「人流・物流 拠点」を「交通・物流拠点」に修正したという記録が残っています。 やはり外部の目にとっては「人流」の語は異様に映ったようです。指摘されて初めてお役所言葉を改めるという、官僚の体質が

    「人流」の語、やはり抑制すべきでは
    fmn10
    fmn10 2021/05/21
    「人流」の語、やはり抑制すべきでは
  • なぜ「にも関わらず」は「にもかかわらず」と書くべきなのか

    多くの辞書が「にも拘(わ)らず」として立項 そもそも、意外かもしれませんが「関」という字に「かかわる」という読み方が認められたのは割と最近なのです。あくまでも常用漢字表での話ですが、2010年まで「関」には音読み「カン」と訓読み「せき」という音訓しか掲げられていませんでした。だから、常用漢字表を表記のよりどころとする新聞では「かかわる」と平仮名表記にしていました。校閲では毎日のように「関わる」に赤字直しを入れていました。 それが2010年11月の常用漢字表改定で「関」に「かかわる」が加わり、晴れて「関わる」が使えるようになったのです。 それはいいのですが、では逆接の「にもかかわらず」はどうするという問題が発生しました。新聞社、通信社、放送各社が加盟する日新聞協会の下部組織、新聞用語懇談会で議論し、仮名書きと決まりました。 根拠としては、多くの辞書は「かかわる」とは別に「かかわらず」「にも

    なぜ「にも関わらず」は「にもかかわらず」と書くべきなのか
    fmn10
    fmn10 2021/05/21
    これはちょっと難しい使い分けだ
  • 「入籍する」→「婚姻届を出す」

    法的に結婚することを「入籍する」と表現されることは多いのですが、入籍とは、既にある戸籍に入ること。現在は結婚すると新しい戸籍が作られるのが基なので「入籍」は誤用になります。そのため新聞では「婚姻届を出す」などと書くのを原則としています。 戦前は、いわゆる家制度で、「は婚姻によって夫の家に入る」と旧民法の条文に書かれていました。例外的な場合を除いて、夫の入っている戸籍にが加わる仕組みで、女性にとって結婚することは「入籍」にほぼ当てはまっていたと言えます。 しかし今は、戸籍法で「婚姻の届け出があったときは、夫婦について新戸籍を編製する」と定めている通り、多くの場合はどちらか一方が相手の戸籍に入る仕組みではありません。 「新しい戸籍に2人で一緒に入る」というイメージで入籍という言葉を使う方もいるかもしれませんが、辞書でも「俗に婚姻の意に用いられるが、正しくは『新たな戸籍を作る』ので『入籍』

    「入籍する」→「婚姻届を出す」
    fmn10
    fmn10 2021/03/21
    「結婚する」を固い表現にしようとして誤用に。なお法的には「婚姻する」が正しい
  • 「ウエスト」か「ウェスト」か

    1961年のミュージカル映画「ウエスト・サイド物語」。映画の内容はともかく、この邦題の表記に違和感があるという方はいるでしょうか。 こんな質問をするのは、新聞社や放送局などが加盟する日新聞協会の新聞用語懇談会で、「ウエスト」か「ウェスト」かの議論をしているからです。 新聞用語では漢字の使い方だけではなく、外来語をどう表記するかも問題です。例えば、二重母音は「ー」を使って書くことを原則にしています。ピッチャーやトランプの「エース」を「エイス」とは書きませんよね。英語の発音記号を見るとエイの方がよさそうですが、日語としては「エース」です。同様に、雨のときに着るのは「レーンコート」と以前は書いていました。しかし違和感があるだろうということで、毎日新聞は96年「レインコート」に変えました。このように、個別に例外をつくったり変更したりすることもあります。 さて、ウエストの場合は、ウエかウェかです

    「ウエスト」か「ウェスト」か
    fmn10
    fmn10 2020/07/17
    “原則をひっくり返してウィ、ウェ、ウォの方を基本にし、よほど定着した外来語のみ例外でウイ、ウエ、ウオも認めるとすべきだ。” これ。ウおーキングとかウおーターなんて言う人見たことない。キウイなどは許容
  • 「テイクアウト」か「テークアウト」か

    最近多い飲店の「テイクアウト」は、毎日新聞では「テークアウト」。同様に「ギブ・アンド・テーク」「テークオフ」などと書きます。 原語で二重母音の「エイ、オウ」 は長音とみなすという原則に沿っており、他にはチェーン、レーン(車線)、オーダーメード、オーナー、ショーなどがあります。 例外はエイト、ステンレス、ペイント、メイド、メイフラワー、レイン(雨)、ノウハウなど。近年、お手伝いさんという意味の「メイド」のように、原則の「メード」から例外扱いに変更されたものもあり、「テイクアウト」も例外として使用する社も出てきているようです。 ちなみに英語では「take out」はあまり使われず、「take away」「to go」などと言うのが普通だそうです。

    「テイクアウト」か「テークアウト」か
    fmn10
    fmn10 2020/05/24
    エイをエーと書くのは違和感多めなのでやめてほしい
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