彼女の踊りをフィルムに残せたことはラッキーでした 取材・文:鴇田崇 写真:高野広美 『Shall we ダンス?』の周防正行監督最新作は、フランスの振付家ローラン・プティがチャップリンの名作をテーマに創作した同名バレエ作品を映画として再構築した野心作だ。第1幕はクランクインまでの制作過程を映し出すドラマで、第2幕はダンサーたちのパフォーマンスという異色の2幕構成。そんな本作で、妻・草刈民代のラストダンスを残せた夫としての思い、プティ氏の許諾を得ないまま撮影を始めた事件、そして夫婦という関係があったからこそ撮れた映像美の理由などを、草刈民代と周防正行監督に聞いた。 ADVERTISEMENT 草刈民代のラストダンスを映像で残せたのは偶然Q:バレエを知らない人にも魅力が伝わる、今までにない作品ですね。 周防正行監督(以下、周防監督):実は、最初からイメージしていたものではなくて、作りながら決ま