"think outside the box"、すなわち〈型にはまらない考え方をする〉。杉本恭一のソロ通算9作目となるアルバムのタイトルは、なにかと窮屈なこのご時世を軽やかに歩むヒントのような言葉だ。肝心のアルバムの中身は、迷い道を行くくらいなら寄り道をしよう、一緒にズル休みをしようと優しくいざなってくれる歌を始め、杉本の飾らない人柄が反映された温かみのある歌、つい鼻歌で唄いたくなる親しみやすい歌がギュッと詰まっている。奥村大(g, cho)、有江嘉典(b, cho)、中畑大樹(ds, cho)という敏腕ミュージシャンらと奏でる武骨な極彩色サウンドは老舗の味の安定感があるが、核となるのはやはり杉本の滋味豊かな歌声だ。レピッシュのギタリストがキャリアの出発点だった彼がここまで艶やかで味わい深い歌を聴かせるボーカリストになると誰が予想しただろうか。ソロ活動開始から今年で23周年、作品もライブも
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