【ワシントン=犬塚陽介】米南部6州を襲った竜巻を伴う暴風雨の死者は28日、少なくとも294人に達し、1974年に約315人が死亡した暴風雨に次ぐ米国史上最大級の災害となった。壊滅状態の現場はがれきの山と化しており、東日本大震災の取材を経たばかりの米メディアは「まるで日本の被災地を見るようだ」と伝えた。 最大の被災地はアラバマ州で、少なくとも204人が死亡した。ミシシッピ、テネシー、ジョージア、アーカンソー、バージニア各州でも死者が出ている。 米メディアによると、27日からの一晩で約150の竜巻が発生、被害を拡大させた可能性があるという。 オバマ大統領は竜巻被害を「壊滅的」と述べ、「暴風雨がいつ、どこを襲うかについては操作することはできないが、政府の対応を管理することはできる」と政府として支援することを約束。大統領一家は29日、特に被害の激しいアラバマ州タスカルーサを訪れて被災者を慰問する。