焼却が追いつかないごみ。一部は地上から高さ約8メートルまで積み上がっていた=東京都足立区の足立清掃工場 東京都内4カ所のごみ焼却施設で大量の水銀が検出され、炉が停止する事態になった。施設を管理する東京二十三区清掃一部事務組合によると、部品の交換など被害額は約3億円とみられ、三つの焼却炉が今も停止したままだ。処理できないごみも増えている。なぜ、水銀が検出されたのか。組合は「非常に悪質」として、警視庁にも相談し、ごみの搬入経路を調べている。 ごみの山にハエが群がる。6月11日から約50日間、二つの焼却炉の一つが停止している足立清掃工場は、焼却を待つごみがあふれ始めている。 いつもなら、地下12メートルまで掘られた収集場に収まるはずのごみは、一部が高さ8メートルの山になっていた。「ごみが滞留しているからハエが発生しやすくて……」と職員は苦り切っている。 足立工場の1焼却炉のごみ処理