キリンホールディングスは8日、サントリーホールディグスとの経営統合が決裂したと発表した。最大の懸案である統合比率をめぐり両社間の溝が最後まで埋まらなかった。統合が実現すれば売上高3兆8000億円、世界5位にとなる食品会社の誕生はまぼろしに終わった。この日、キリンの加藤壹康社長と、サントリーの佐治信忠社長が都内で会談し、統合の白紙撤回が決まった。 統合比率について、昨年11月下旬にキリンが、キリン1対サントリー0・5程度の案を提示。一方、サントリーは、キリン1に対しサントリー0・9を要求。その後、キリンは1対0.6程度に引き上げたが、サントリーは1対0.9を主張し続け、最後まで妥協点を見つけられなかった。 【関連記事】 ・ 創業家の持ち株比率で溝深く サントリー「破談も辞さず」 ・ アサヒ、買収加速でキリン・サントリー連合に対抗 ・ キリンHDが大幅上昇 サントリーとの統合合意報道