Japanese history of perspective drawings and engravings 日本における遠近法絵画の歴史 上巻 まず、遠近法を取り入れ ている、著名な名作を、2枚ご覧下さい。 葛飾北斎 「富嶽三十六景、神奈川沖浪裏」 1830年代前半の作品。 (昭和30年の刊行本を使用) 歌川広重 「名所雪月花、井の頭の池弁財天の社雪の景」 弘化年間(1844年〜1848年)の作品。 ウィキメディアコモンズより 遠近法は、 北斎の富嶽36景、広重の東海道53次に代表されるように 1830年代には、日 本の絵に完全に溶け込んで行きます。 遠近法の取り入れ過程を、 1740 年代〜1820年代まで 遠近法を取り入れた作品を中心にご紹介いたします。 「こんな年代に、こんな絵があったのか、程度にご覧下さい。」 ここで取り上げる遠近法は、幾何学 的ま