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ブックマーク / takekuma.cocolog-nifty.com (10)

  • 「担当がつきました」とはどういうことか: たけくまメモ

    多摩美や精華大で日々、マンガ家志望の学生と接していますと、中には新人賞に応募して、佳作や奨励賞に入賞した人がいるわけです。おめでとうございます。出版社主催の新人賞に入選すると、多くは担当編集者がつくわけですね。これは佳作や奨励賞のような次点の賞であっても、同様ではないかと思います。 それで、奨励賞を受賞して、俺に「先生、僕に○○社の担当がついたんですよ」と嬉しそうに報告してくる人もいます。その顔は、嬉しそうなだけでなく、誇らしげだったりもするんですが、そういう学生に会うたびに「ちょっと待て」と俺は思うわけです。 「ちょっと待って。その担当さんと、作品を掲載する話をしているの?」 と俺が尋ねると、 「いえ、ネームを持って行くと、見てくれます。雑誌に載る話は、まだありません」 と、だいたい同じ返事が返ってきます。 先日、精華大で学部長の竹宮惠子先生と話したときも、そういう学生の話題になりました

    freedom97
    freedom97 2009/06/23
  • オンライン(無料)マンガ誌、花盛り: たけくまメモ

    「マンガ雑誌に『元をとる』という発想はない」の続きであります。前回俺は、「マンガ誌単体では最初から大赤字で、版元も折り込み済み」であること、「雑誌は大赤字でも、単行が売れるので、版元も作者も、そこではじめて利益になること」を書きました。ここから導き出される「マンガ雑誌の目的」とは、 (1)単行を出すための、原稿プール機能 (2)単行が出たときの、作品の宣伝機能 のふたつあることがわかります。これは版元・作者ともに共通のメリットでしょう。実はこれ以外の大きな目的として、 (3)新人の発掘と育成 があるのですが、これはとても大きなテーマですので、今回は項目を挙げておくにとどめます。今回俺が考えてみたいのは、これまで機能していた、こうした雑誌のあり方に亀裂が生じてきたこと(要するに雑誌ばかりでなく単行も売れなくなった)で、今後のマンガ雑誌とマンガ界(出版界)はどうなっていくのかということ

    freedom97
    freedom97 2009/03/15
  • たけくまメモ : 【著作権】とんでもない法案が審議されている

    先週あたりから一部で話題になり始めているので、すでにご存知の人もいるかもしれませんが、著作権法の改定を視野に入れたとんでもない法案が日国政府関係者によって審議されていますので、ご存知ない方のためにこの場で報告したいと思います。 「とんでもない審議」というのは、もちろん俺自身が「とんでもない」と思っているわけですが、もしこの審議に基づく著作権法改定がなされた場合、俺だけではなく、およそ表現行為をするもの全員にとって、プロアマ問わず等しく重大かつ深刻な影響を与えることになるのではないかと思われます。 今の動きをかいつまんで書くなら、「著作権法の非親告罪化」に向けた準備が政府機関によって進行しているいうことです。これまでも現在も、著作権侵害というものは「侵害されたと思う側」が民事裁判に提訴するなり、あるいは刑事告訴をしない限り逮捕することも裁判を起こすこともできない「親告罪」とされているわけで

  • たけくまメモ : まだ最悪ではない

    たぶん俺は楽天的性格なのだと思う。昨年暮れ、2度目の脳梗塞を発症して開頭手術を行い、意識を取り戻して、最初に思ったことが「まだ最悪ではない」という言葉だった。なぜかといえば、とりあえずはまず、生きているということ。これだけでもう最悪ではない。そして病気は俺から歩行の自由を奪い発語もやや不自由になったが、それでも他人と不都合なく話せるし、論理的思考にも問題はなさそうだ。目も見え、手先も一応動くので、ワープロを打つこともできる。つまり俺にとって、、仕事やブログに復帰するための障害は何一つないということである。 こうなると、俺のもともとの性格である楽天性が首をもたげる。その次にかんがえたことは、なんとかして「たけくまメモ」を再開できないかということと、自分の病気をギャグにできないかということだった。ブログで「脳梗塞のラブリーな言い替え方募集」をしてみようと思ったり。俺もちょっと考えたが、「脳づま

  • 斉藤舞子さんは凄かった(その1): たけくまメモ

    ←斉藤舞子さんから「たけくまメモ」に寄せられたレター 以前、7月くらいにちらっと告知したと思うんですが、俺とフジテレビアナウンサー・斉藤舞子さんとの楽しいトークがようやくネットコンテンツとしてアップされました(もちろん無料)。斉藤舞子アナは別名「最終兵器」と呼ばれているそうです。最初は意味がわかりませんでしたが、直接お会いしたところ、よ~~くわかりました。 フジテレビの公式サイトから行けるんですが、トップページだけですと、ほとんどの人がコンテンツまでたどり着けないと思いますので、直リンさせていただきます。 http://www.fujitv.co.jp/ana/BB/index.html ちなみに次のURLがコーナー全体のページで、その次のがフジテレビ全体のTOPページであります。TOPページから上のコンテンツをすんなり見つけられた人はエライです。 http://www.fujitv.co

  • ネット書店とリアル書店: たけくまメモ

    えーと、日が『サルまん』の正式発売日であります。なんだかここしばらく、秋葉原での「IKKI」スク水表紙完売にはじまり、『サルまん』の当ブログからの予約注文が昨日の時点で530冊を超えるなど、派手な話が続きましたのでうっかりしてましたが、 リアル書店ではこれから ですのでよろしくお願いしたいと思います。 「裏日工業新聞」のタニグチリウイチさんの8月29日付け日記によると、彼は『サルまん』が売り切れるといけないと思い、昨日の朝一番に池袋ジュンク堂に駆け込んだら意外にすいていてサイン会の整理券番号が8番だったと、なんだ全然買えるではないか、みたいなことを書かれていました。 http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC/nikko.html しかし、今日が正式発売日ですので、現時点で売り切れたらそのほうが異常です。 俺を含めてけっこう勘違いした人がいると思いますが

  • 全マンガ家志望者必見。: たけくまメモ

    マンガ家のアシスタントをかれこれ30年以上やっておられる方の回想ブログ。2005年4月から始まって、現在も継続中です。 ●漫画家アシスタント物語 http://blog.goo.ne.jp/yes-de/ この間、あるマンガ家の人からメールで勧められて読んでみたんですが、身につまされる内容が多々。メールをくれたマンガ家さんは、すでにメジャー誌でも活躍している人なんですが、「とても考えさせられる内容でした」とありました。 このブログの主であるyes-de1さん、70年代に「ほんの1、2年のつもり」でアシスタントをはじめたが、気がつけば30年、というパターン。才能がなくてはこんなに続けられるものではないので、彼には「先生運」と「才能」があったのだと思う。ただし、 マンガ家になる才能と、アシスタントとしての才能は根的に違う のでありまして、ブログを読むと、そのことが身にしみて理解できます。 ふ

  • 「盗作」と「合法的盗作」: たけくまメモ

    ←左=アルベルト・スギ作、右=和田義彦作(SANSPO.COM/06年5月29日更新分より引用) これはすごい。えと、左がイタリア人画家のオリジナルで、右が「盗作」疑惑が囁かれている和田義彦氏の作品。しかもその「盗作」が文部大臣賞をとっていたってんで、騒ぎが大きくなってますね。私見では、これは申し開きができないと思います(人は弁明しとるようですが)。 《今春の芸術選奨で文科大臣賞を受けた洋画家の和田義彦氏(66)が、主な受賞理由だった昨年の展覧会に、知人のイタリア人画家の絵と酷似した作品を多数出展したとして文化庁が調査していることが28日わかった。 「盗作された」とする伊画家に対し、和田氏は「似た作品」と認めながら「同じモチーフで制作したもので、盗作ではない」と主張している。》 http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200605/sha200605290

  • たけくまメモ : ソフトがタダになる時代

    フランスの国立視覚研究所INAが、過去にフランスで制作されたテレビ・ラジオ番組10万のネット公開を開始して、世界に衝撃を与えております(全体の80%は無料視聴可能) http://toshio.typepad.com/b3_annex/2006/05/ina10.html ↑b3 annex「フランス国立視聴覚研究所(INA)がネット公開した番組10万の衝撃」 http://www.ina.fr/archivespourtous/index.php ↑INA Archives pour tous のトップページ 詳しくは上のリンクをご覧いただきたいですが、なるほど、これはすごい。フランス語はわからないのでイマイチ使いこなせませんけど、b3 annexさんが貼ったリンク先を見ただけでも、とんでもないサイトであることがわかる。ミシェル・フーコーの動いてるのなんて俺は初めて見ましたよ。 ht

  • ドンキでディズニーの「無認可版」が: たけくまメモ

    普通に売られているのを見て、思わず買ってしまいましたですよ。町田のドンキホーテで確認したのは『ファンタジア』『バンビ』『ダンボ』『シンデレラ』『ピーターパン』の5作品でしたが、この調子だと『白雪姫』や『ピノキオ』もあるんじゃないでしょうか。発売元は有限会社アプロックという聞いたことのないメーカーで、すべてがディズニーの「無認可版」。 「海賊版」と書かないのは、これらは日の法律においてすでに著作権の有効期限を超過していて、著作権が失効したパブリック・ドメインと見なせるからです。全部のパッケージの裏面に、その旨が表記してあります。たとえば『ダンボ』のパッケージには、こうあります。 《この作品は、1941年にディズニーによって製作されたアニメーション映画ですが、日においては著作権保護期間を終了し、パブリック・ドメイン(社会全体の公共財産)になっています。そこで今回、映像や音楽は昔のまま、弊社

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