これらは全て日本語特有のものです。英語の校正というと「スペルミスを直すのかな」という程度の想像しかできませんでした。そのスペルミスも、日本語で例えるなら「新型コロナウイ『スル』」のような、悩む必要も無いような明白な誤りだと思っていました。 そんななめきった先入観は1章の2ページ目で吹き飛ばされました。「ニューヨーカー」の表記法にあわせて、スペルを直す記述に遭遇。スペルの違いは、アメリカ英語とイギリス英語の差くらいしかないと思っていました。同誌のスタイルブック(表記法の手引)もあるそうです。私たちにとっての赤本のようなものでしょうか。そしてこうも書いていました。「英語という言語には、スペルを間違わせようと手ぐすね引いて待ち構えている単語がごまんとある」――日本語と同じだ! やはり英語でも「言葉は変わるもの」 特に興味深かったのは、原題でもある“Between you and me(慣用表現で