従業員に違法な残業をさせたとして、東京区検は2日、靴の販売店「ABCマート」を運営するエービーシー・マート(東京都渋谷区)を労働基準法違反(長時間労働)の罪で略式起訴したと発表した。処分は1月14日付。東京簡裁が2月16日に罰金50万円の略式命令を出し、すでに納付されたという。 発表によると、同社は2014年4~5月の約1カ月間、「グランドステージ池袋店」と「原宿店」の従業員計4人に、それぞれ14~112時間の違法な残業をさせたとされる。 昨年4月に発足した東京労働局の「過重労働撲滅特別対策班」が同社と取締役ら計3人を初めて書類送検していた。区検は3人については「事実を認めて反省している」などとして起訴猶予とした。 同社は「再発防止のため万全の措置を講じており、長時間残業は解消されている」とコメントを出した。