(CNN) イタリアの邸宅の地下室で60年前に廃品回収業者が見つけた絵は、実はピカソの作品だった――。複数の専門家がそんな見解を示している。数百万ドルの値が付く可能性もあるという。 ルイジ・ロロッソさんはかつて、イタリアのポンペイにある一家の質屋で売るための掘り出し物を求め、廃屋や埋め立て地を物色する日々を送っていた。 1962年、ロロッソさんはカプリ島近くにあった邸宅の地下室で、左右非対称の女性の肖像が描かれた丸まったキャンバスを発見した。 スイスを拠点に美術品修復を手掛ける非営利団体「アルカディア財団」の名誉会長で美術専門家のルカ・ジェンティーレ・カナル・マルカンテ氏によれば、この絵は現在、フランスの写真家で詩人だったドラ・マールを描いた肖像だとみられている。マールはピカソの愛人でもあった。 キャンバスに描かれた油絵には、赤い口紅に青いドレス姿の女性がピカソ特有の非対称なスタイルで表現