三重県度会郡にある個人経営の大内山動物園。現在は約6ヘクタールの園内に114種類・約700頭の動物がいる。私が初めて大内山動物園を訪れた10年程前は、今よりずっと小さな規模だった。その頃からすでに拡張計画があり、10年かけて動物園は少しずつ拡張していった。 大内山動物園で飼育している動物のほとんどは保護動物で、動物園の閉園により、現園長の山本清號さんが手を差し伸べなければ、殺処分になっていた動物たちだ。また、ペットとして飼育されていたが捨てられた動物や、住宅地に出没して捕獲され駆除対象となっていた野生動物たちもいる。 廃園寸前からの再建 山本園長は、これらの事情で行き場を失った動物たちを放っておくことができず、 動物の保護施設として動物園を運営している。園の拡張は、そんな保護すべき動物たちが後を絶たないからだ。しかし、個人経営で運営するのは並大抵なことではない。熊やライオンやチンパンジーな