2010年6月11日、米ユタ連邦地裁で、米Novell社と米SCO Group社で争われていた訴訟が終結した。これでLinuxユーザーへの使用料を求めるSCOの主張は事実上、無効になった。 7年間にもわたった米SCO Group社(以下、SCO)によるLinux関連の訴訟はようやく幕を閉じ、Linuxを扱うメーカーやユーザーにとっての懸念材料が1つ消えた。 米ユタ連邦地裁が出した判決骨子は、「米NovellがUNIXに関する著作権を有している」ということ。これにより、SCOが起こしていた米IBM社やLinuxユーザー企業に対する訴えも、無効となる。 この関連を理解するために、これまでの経緯をたどっていこう(表1)。 SCOが訴訟を起こしたのは2003年3月。提訴されたのはIBMで、内容は「IBMがUNIXのソースコードの一部を不正にLinuxに使用したことによるライセンス違反など」だった。