ブックマーク / nix-in-desertis.blog.jp (4)

  • nix in desertis:なぜローマは崩壊したのに中国帝国は存続したか

    ・なんでローマは崩壊したのに中国帝国は存続した?(歴史的速報@2ch) そもそもローマ帝国再興は土台無理な話として,むしろ「なぜフランク王国は西ローマ帝国再興にさえたどりつかなかったのか」という話で考えた方が建設的であろう。で,結論としては,フランク王国が北魏になれなかったってことだろう。クローヴィスからシャルルマーニュまで300年,ゲルマン人の大移動開始からなら450年弱,ちょっと時間が開き過ぎた。北魏は道武帝から太武帝までわずかに約50年。八王の乱から数えても,太武帝の統一まで約150年。間に一度苻堅による統一があるから,西欧に比べれば分裂していた期間は短い。八王の乱から隋の統一まででやっと300年だ。だから皇帝の求心力が低下しきらず,統一への求心力が維持された。 もう2つ大きな違いとして。隋は後漢の領域のほぼ全てを覆ったが,鮮卑の旧領であるモンゴル高原は保持できていない。その後,唐が

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    fugufugu 2013/12/07
  • nix in desertis:「ロボットは東大に入れるか」発表会(11/23)レポート

    通称「東ロボくんプロジェクト」。NHKでも報道があった通り,発表会があったので参加してきた。以下にレポートを書いたが,超長くなったので,簡潔に先にまとめておく。 ・入試は「暗記とパターン」だが,パターン作りというのは,実際には高度な人間の知的能力。だから大学入試を選んだ。 ・最終的にコンピュータに身につけて欲しい能力(=東大入試突破に必要な能力)は3つ。「深く正確な(自然言語の)構文解析と意味合成」・「パラフレーズ同定」・「文章の要約」。これらは現在の人工知能ではできない。 ・ただし,今回は初回なので,挑戦する入試をセンター試験(模試)に絞った。また,最終的に欲しい能力を目指す質的な研究ではなく,今回は,小手先の,現状可能なアプローチだけで,どれだけセンター試験で得点できるかに挑戦した。そのセンター模試の結果は約4割の得点率(387/900)。足切り回避まで,まだまだ先は長い。 (筆者注

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    fugufugu 2013/11/25
  • nix in desertis:第223回『文明崩壊』ジャレド・ダイアモンド著,楡井浩一訳,草思社(文庫)

    『銃・病原菌・鉄』のジャレド・ダイアモンドの著作である。あちらは「文明の発祥・発展とその条件」とポジティブな方向で文明を分析したものであったが,こちらは「すでに滅んでしまった文明,及び現代社会の環境破壊におけるその要因」が主なテーマとなる。ここで”現代社会”と入っているところが一つポイントで,前作のノリで読むと少々苦しい思いをすることになると思う。というのは,確かに書は歴史上の諸文明の滅亡理由にも焦点を当てているものの,それは現代社会分析で応用するためであって,書の主眼はあくまでも現代社会の環境破壊が現代文明崩壊を早めているのではないか,という極めて現代的なところにある。私は歴史物だと思って読み始めたから,現代社会の比重が大きく,少し拍子抜けしながら読むことになってしまった。読書をする上で読み始めの心構えは大事であるから,これはこれからの読者のために警告しておきたい。 また,前著はそう

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    fugufugu 2013/05/29
  • nix in desertis:主権国家と国民国家

    某所で「国民国家という統治システムはウェストファリア条約のときに原型が整った」という文章を読み,それはどこの別世界だよと思ったのだが,題でなかったこともあって,自分以外特に誰からもツッコミが入っていなかった。冷静に考えるとえらい錯誤である。「国民国家というのは国境線を持ち、常備軍と官僚群を備え、言語や宗教や生活習慣や伝統文化を共有する国民たちがそこに帰属意識を持っている共同体のこと」と国民国家を定義しているわりに,「以後400年ほど国際政治の基単位であった」と書いているから,この方は主権国家と国民国家を取り違えているように見える。それほど長くなく,この記述に関して思うところを書いておく。 言うまでもないが,ウェストファリア条約で成立したのは主権国家体制という国際秩序であり,はじめは西欧だけであったのが,西欧の世界進出とともに20世紀初頭までに全世界に広まっていったものだ。1648年にウ

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    fugufugu 2013/05/14
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