漂着した中国人の身柄確保に関わった台湾海巡署の職員ら=9月14日、台湾新北市(同署提供・共同)中国国内の混乱の兆しか、はたまた台湾侵攻を見据えた「グレーゾーン作戦」か-。中国人が小型ボートではるばる海を渡って台湾に密航する事件が約3カ月間で2件相次ぎ、台湾で議論を呼んでいる。密航者はいずれも「自由を求めて台湾に来た」と供述する一方、いずれも警備が緩みがちになる連休中に、軍事要衝付近にたどり着いたという共通点がある。台湾の警備体制を探るためではとの疑念の声が根強い。 ボートに数十本の水…「440キロ航海」し漂着台湾の海巡署(海上保安庁に相当)の発表などによると9月14日早朝、北部・新北市の海岸に全長3・6メートルのエンジン付きゴムボートが漂着した。中秋節の祝日を含む飛び石連休の初日。乗っていた男は自ら携帯電話で台湾の消防に通報し、救助を求めた。