地元に誇りを持てる暮らし 次は日本の農業を見据える〜唎酒師/桝一市村酒造場取締役 セーラ・マリ・カミングスさん(2) (伝農 浩子=フリーライター) (第1回はこちら) 効率化、近代化という名の下に、さまざまな日本の文化、継承されてきた職人仕事が切り捨てられている。職人の世界にあこがれる若者が増えてはいるが、後継者が育つか、職人がいなくなるか、追いかけっこなのが現状だ。セーラ・マリ・カミングスさんは、そんな消えそうな日本の伝統文化、職人の技術を絶やさないようにと奔走する。約15年前に栗菓子で知られる長野県小布施市の小布施堂に勤め始め、現在は同社に加え、同系列の「枡一市村酒造場」、「修景事業」で取締役を務め、さらに、「文化事業部」で代表取締役を務める。「日経ウーマン」誌が選ぶ「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2002」で大賞を受賞した彼女の活躍は、あまりに有名だ。なぜ、セーラさんは、小布施で