【小説】連打のおかげで彼女ができました。 ニコモバ愛の劇場 著:中之人 第5話【神様からのプレゼント】 ミーンミーンミンミンミンミンミーン 外からセミの声が聞こえる。 今日も嫌になるくらいの真夏日だ。レギュラーの皆はきっと今日も汗だくになりながら練習をしていることだろう。 俺も仲間に混じって、グラウンドで思い切りボールを蹴飛ばしたい。だけど、医者の言うことには、サッカーができるようになるまではあと1ヶ月の安静が必要らしい。 タケシはギプスが巻かれた自分の足をまじまじと見て、ため息をついた。 ギプスに書かれた、同級生からの寄せ書きをあらためて読み返してみる。 あいつら、入院当初は物珍しさに連日見舞いにやってきたくせに、最近はとんと音沙汰が無い。 「はぁ...」 タケシはもう一度ため息をついて、携帯を取り出した。 いつも通り、ニコニコ動画モバイルを見て暇つぶしをすることにしたのだ。 au版ニコ