多感な10代(ティーン)は,各種の悩みがついて回る時期です。しかるに,10代は一枚岩の存在ではありません。教育社会学ではこれまで,性や学識地位(学生か勤労青年か…)による違いが分析されてきましたが,社会階層という変数を入れてみるとどうでしょう。 「またか」と顔をしかめられた方もおられると思いますが,こういうことを明らかにするのが私の商売ですので,ご容赦ください。今回は,10代の悩みの階層差を分析してみようと思います。 用いるデータは,内閣府の『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』(2013年度版)です。本調査では,対象の青年層に対し,父母の最終学歴を尋ねています。 http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/pdf_index.html 日本の13~19歳の対象者(以下,10代)は349人です。前回と同様,父母とも大卒の者を「上層」,