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ブックマーク / yasuhisa.com (16)

  • ペルソナ設計に人間像は重要ではない理由

    人間像ではなく動機や文脈を明確に プロジェクト格始動する前にペルソナを設定することがあります。様々な背景の方がデザインプロセスに参加すると、何をもって『良い』と判断すれば良いのか分からなくなることがあります。ペルソナは、このプロジェクトにおいて適切な『良い』を判断する際に役立ちます。 ペルソナには「人/登場人物」という意味が含まれていることから、表層的な人間像(性別、年齢、出身地など)を描かなければいけないと考えがちです。しかし、それはペルソナを設定することにおいて、それほど重要ではないと思います。私はペルソナを1枚のシートにまとめることがありますが、見た目やライフスタイルといった属性は、詳細まで掘り下げていません。ほとんどの場合 2 〜 3 つくらいのリストにして省略しています。 代わりに「なぜ、人はプロダクトやサービスと触れ合うのか」という部分を、ペルソナを通して語るように心がけて

    ペルソナ設計に人間像は重要ではない理由
  • 問題解決のためのスタイルガイド入門

    定義が広いスタイルガイド フロントエンド開発者からスタイルガイドという言葉を耳にするようになりました。効率的、かつ一貫性のある見た目とコードをつくるための共有ツールとして、スタイルガイドが使われることがあります。一見、目新しくみえるスタイルガイドですが、最近生まれた新しいアイデアではありません。ロゴやコーポレートカラーの使い方を記したスタイルガイドは昔からありますし、ライターにもスタイルガイドがあります。 このように、開発者も、デザイナーも、ライターも同じように「スタイルガイド」という言葉を使っています。人によって、その言葉から受ける印象も異なれば、必要としている要素も異なります。YUI 並の UI アセット をスタイルガイドに含めることを期待している人もいます。アプリや Web サイト開発におけるスタイルガイドを作る際に難しいのは、何で作って管理するかではなく、どの範囲をスタイルガイドと

    問題解決のためのスタイルガイド入門
  • 知りたい人にも伝わるUXにするために必要なこと

    今年のはじめ「Quantifying the User Experience」という書籍を読みました。利用者体験をいかに数値化するのかという課題を、統計学と掛け合わせて解説しています。利用者の行動の観察やアンケートといった、ユーザー調査の結果を数値化して UX に活かそうという内容です。所々、数式が出てくるなど、他の UX 関連の書籍とはひと味違う難解な書籍でした。 実は、この書籍がオススメだから記事を書いているわけではありません。これは UX 実践者(もしくは UX デザイナーと呼ばれる人たち)が陥る問題に繋がるのではと思い、この書籍を紹介しました。UX も他の分野と一緒で、深く掘り下げないと理解できないところがたくさんあります。利用者の体験を考え始めると、必然的に社会学や心理学に目が向いてしまうのもそのためでしょう。また、方法論も確立されはじめたこともあり、海外からたくさんの情報が流れ

    知りたい人にも伝わるUXにするために必要なこと
  • デザインの決定に役立つビジョンの共有

    9月24日 Samurai Startup Island で、久々に短めのプレゼンをしました。トピックは UX という広く浅いテーマということもあり、最初は登壇をお断りしようと思っていました。しかし、スタートアップとして奮闘している人たちと今まであまり接点がなく、他の登壇者の話に興味があったので、参加を決めました。参加者からの質問がたくさん出たパネルディスカッションも含め、よいイベントだったと思います。 作れば良いという時代ではない 昨年「スタートアップとデザインについて」という記事を執筆しました。当時と今では、状況は少し異なるところがあります。国内外問わず、インタラクションデザイン、インターフェイスデザインの質は向上していますし、そこへの投資(時間とお金)をしなければならないという認識も高まっています。 しかし、良いと思われるデザインを『導入』すれば品質向上につながるという誤解は未だに強

    デザインの決定に役立つビジョンの共有
  • 保存アイコンでみえてくるアイコンデザインの勘違い

    先日 Goodpatch さんが 保存アイコン=フロッピーディスクの時代は終わった…? という興味深い記事が掲載されていました。フロッピーディスクを保存アイコンをとして採用するのは古いのではないか、という議論は国内外で何年かに一回はあります。私も 2009 年に変わりゆく「保存」の存在と題してフロッピーディスクアイコンのあり方も踏まえて、今後の保存の姿を模索していました。また、先月開催された Android Bazaar Conference 2013 Spring でも同じ話題に触れています。 アイコンと問題解決について 様々なデザイナーが新しい保存アイコンを提案しているものの、「うん、これは保存だ」と納得できたものはほとんどなかったと思います。ダウンロードにみえるものも少なくありませんし、中には抽象的すぎて何を意味しているのかさえ分からないのもあります。自分たちのクリエイティブアウトプ

    保存アイコンでみえてくるアイコンデザインの勘違い
  • 言葉はグラフィックより大事なインターフェイス

    2013年3月16日にAndroid Bazaar Conference 2013 Spring が開催されました。昨年に引き続き今年も登壇。前回はゲームをテーマにして話をしましたが、今回は「コンテンツで改善する UI デザインの極意」と題してコンテンツと UI をテーマに話をしました。 見た目が綺麗だから良い UI というわけではない UI のインスピレーションとして Dribblbe や Android Patterns のようなギャラリーサイトを見ている方は多いと思いますし、「素晴らしい UI のまとめ」と名付けた記事も、だいたいはこうしたギャラリーサイトを参照していることが多いです。 実装まで携わった経験がある方ならなんとなく分かると思いますが、Dribble で紹介されている UI アイデアの多くは現実味がない想像図が多く掲載されています。実装しようとするならばパフォーマンスや操

    言葉はグラフィックより大事なインターフェイス
  • デザイン話にある三角構造 : could

    デザインの話で、ときどき噛み合ないことがあると思います。装飾について熱く語っている人もいれば、論理的にデザインの意図を解説する方もいます。どちらかが間違っているのではなく、デザインの前提が異なっていることから生まれるミスコミュニケーションです。デザイン話にも様々な目的と方法があることを教えてくれた論文があるので紹介します。 2010年に Daniel Fallman と Erik Stolterman が発表した「Establishing Criteria of Rigor and Relevance in Interaction Design Research(厳格で適切なインタラクションデザイン調査ための基準つくり)」という論文があります。サイトから論文の全文(PDF)を読むことができます。 この論文によると、デザイン調査は3つの異なる形式による三角構造になっているそうです。三角構造に

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  • モバイル開発に欠かせないテストツール14選

    Adobe Device Central CS5 Adobe CS5 をパッケージ購入すると一緒についてくるモバイルデバイスのテスト環境。様々なエミュレーターが存在しますが、オールインワンで素早くテストがしたい場合はこちらがオススメです。特に Flash を活用したモバイルサイトをテストするのであれば欠かせない存在です。 Android SDK Javaで開発されているので、Mac, Windows, Linux で動作する公式のエミュレーター。2011年1月現在、Android OS 1.1 〜 2.3 までのテストが可能。エミュレーターは実際のスマートフォンと同じ動作をするので、ディフォルトのブラウザだけでなく、Opera Mini や Firefox など他のブラウザをインストールしてテストすることができます。 iOS SDK XCode も含め諸々ダウンロードしなければいけませんし

    モバイル開発に欠かせないテストツール14選
  • 楽天から学べる日本的なWebアプローチ

    学べるところが多い楽天ページWebデザインに関わる様々な情報やノウハウが世界中で共有されているとはいえ、お国柄は存在します。Yahoo!でも、世界共通にみえる UI コンポーネントがありますが、アメリカと日中国ではアプローチが異なります。情報にメリハリをきかせているアメリカ。今の話題を中央にたくさん詰め込めるように工夫してある日。クリックをしなくても膨大な情報を消化することができる中国。ポータルサイトをひとことで言ってもやり方がいろいろあることが分かります。 各国の Yahoo! を見て「欧米はシンプルなのに、日中国はなんかごちゃごちゃしている」と感じた方はいるかもしれません。なぜそんな小さなところに情報を詰め込むのか、なぜページを整理しなのか、メッセージを絞ってメリハリをつけないのか、といった悩みを抱えるデザイナーもいるかもしれません。 日らしい忙しいデザインの代表例としてよ

    楽天から学べる日本的なWebアプローチ
  • Webサイト制作の終わりと始まり

    12月10日に年末好例のイベント CSS Nite Shift が開催されました。Webサイト制作に関わる様々なキーワードに触れながら1年を振り返るこのイベントも既に5回目。今年は「我々が知る世界の終わり(けど大丈夫)」と題し、Web に関わるプロフェッショナル達が、今後クライアントや利用者に向けてどのような価値を提供できるのかというテーマで話をしました。 Webサイトを作ることが目的になっていないか いつの間にか、公式サイトを作って公開することが当たり前になっている今日。CMS が広く導入されるようになってきた頃から、「とりあえず作る」という傾向が強くなった印象があります。システムを上手く活用すれば、コンテンツはあとで後で流し込めるので、コンテンツが揃う前に作れる(装飾をする)という考えが定着したのかもしれません。作ることが目的になっているからこそ、Web サイト制作における価値も作るた

    Webサイト制作の終わりと始まり
  • UXの奥にあるもうひとつのレイヤー

    9月23日に第6回 .NET中心会議が開催されました。エンタープライズ向け、B2B 向けのシステムを開発している方が多く参加されるイベントで、今回のテーマは「UX」でした。製品発表会やサービス紹介に必ずといっていいほど耳にするようになった「体験」というフレーズ。デザイナーだけでなく、エンジニアや経営者など幅広い方々から重要性が認知され初めているのが分かります。しかし、「UX」という言葉は人によって定義や強調するところがまちまちですし、範囲が広過ぎて結局よく分からないイメージが未だにあります。 昨年開催されたリクリのセミナー&ワークショップで、分かり難い UX を具体化するためのアプローチを紹介しましたが、まだ課題は多いのが現状です。Web では深い議論が出来ないところから、「UX = 素敵なインターフェイスとインタション」という表層的な部分が先行しているところもあります。今後、多様化が進む

    UXの奥にあるもうひとつのレイヤー
  • 非デザイナーも知っておきたいデザインにある葛藤とホンネ

    去年から恒例イベントになっているWebSig 1日学校。古い学校の校舎を使って正に学校で学んでいるような気分で参加できるこのイベント。今年は「デザイン視点のコミュニケーション術」というタイトルで講師をさせていただきました。主催者からの依頼が非常に難易度が高く、扱うトピックからスライドの完成まで悩みながら作りましたが、そのプロセスで見えたところもたくさんあり、イベントも含めて学びと出会いがたくさんありました。 なぜ『作る』以外について語ったのか デザイナーの仕事はレイアウト、UI、ルック&フィールなどを作る人。コンセプトや潜在的にあるものを視覚化出来る人と捉える方が多いと思います。作り出すことがデザイナーの能力ではありますが、語られる部分が「作る」という部分に集約してしまいがちです。しかし、実際のところ「作る」部分というのはデザイナーの能力のほんの一部でしかなく、それ以外が重要だったりします

    非デザイナーも知っておきたいデザインにある葛藤とホンネ
  • WD101: Webは見た目のコントロールがきかない

    このシリーズでは Web Design101(WD101)と名付けて、ウェブデザインをより深く理解するための最初の一歩になる知識やノウハウをコラム形式で紹介していきます。 DTPという名の足かせ Webデザインはよくも悪くも DTP のノウハウを受け継ぎながら徐々に成長してきた領域です。今でも根強く残っている「ページ」という概念。タイポグラフィ・グラフィック・レイアウトなど DTP が培ってきたノウハウは CSSHTML (ときどき JavaScript)を使って再現されたりしています。DTPの概念とノウハウがなければ Dreamweaver のようなソフトは生まれなかったでしょうし、Dreamweaver のようにコードを手打ちしなくても DTP 感覚で Web デザインに入り込めるソフトがなければ、Web デザイナーを職業とする方もこれほど増えなかったかもしれません。 しかし、D

    WD101: Webは見た目のコントロールがきかない
  • GIMPが提案するソーシャルUI

    着実に機能を増やし続けているオープンソースの Photoshop 代替プログラム GIMP。他アプリケーションとの連携を考えると Adobe 製品で揃えた方が有利ですが、機能だけみると Photoshop のライバルと見なしても良いくらい充実しています。GIMPは Photoshop と同様、プラグインやアクションが共有されているので、ある程度の機能のカスタマイズが可能です。 高機能というのは嬉しいですが、それ故に使いたい機能がどこにあるか分からなかったり、どうやって使えば良いか調べるのも面倒だったりします。日でも書籍は販売されていますし、日語Wikiもありますが、手間がかかることから結局慣れたソフトウェアに戻ってしまうということもあると思います。 そんな課題を解決するかもしれない機能が AdaptableGIMP です。細かい説明は後にして、まずはビデオを見てください。 達成したいタ

    GIMPが提案するソーシャルUI
  • これからのWebデザイン教育

    Webデザインにフォーカスした教育は、時々頭に浮かぶ話題のひとつ。日全国に Web デザインに特化した学科をもつ専門学校は幾つかありますし、学ぶための書籍もたくさんあります。ただ多くの場合、スキルセットを習得することが中心というイメージがあります。ソフトウェアの使い方、レイアウト・タイポグラフィ・ドローイングの基礎などを扱うことが Web デザインの基礎教育で軸になっています。デザイン全般にしても、基的に仕事で即時必要となるスキルセットを身につけることが先行しています。 デザイナーを「Craftman (職人・工芸家)」として捉えるのであれば、それで良いのかもしれません。腕を磨くための情報を収集し、練習・実践を繰り替えしていれば、職人としての価値がより上がるでしょう。そして、スキルを得るための最初のステップとして、ノウハウを教えるという教育は適しているのかもしれません。 しかし、私は

    これからのWebデザイン教育
  • 失敗を繰り返そう : could

    言葉 失敗を繰り返そう スタートアップの世界には「Fail often. Fail quickly (失敗を早くたくさんしろ)」という言い回しがありますが、これはデザインや開発にもいえることだと思います。失敗しない方法を学ぶより、失敗したことによって学べることのほうが圧倒的に多いです。 読みにくい記事がある理由 記事ごとにレイアウトや装飾を変えるようになってしばらく経ちます。中にはおもしろいもの、うまく表現されたものもありますが、読みにくい記事も少くないと思います。文章のフローが変則的すぎて読みにくい、色の使い方が読み難くしているものなど様々だと思います。Twitter や はてブにコメントを残す方もいらっしゃるので、どれが評判が良くなかったのかも多少わかります。 なぜ読みにくいのか?なぜそんな記事を作っているのか?それは単純に私が失敗しただけです。 雑誌では奇抜な背景や色を使ったり、変則

    失敗を繰り返そう : could
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