「昭和天皇の政治関与」というエントリに対して「少年犯罪データベースドア」の管賀江留郎氏からお返事をいただいていたことに先日気づいたので、遅ればせながら再反論をば。 まず張作霖爆殺事件の事後処理における昭和天皇の「関与」をめぐってですが、処理の仕方について「具体的」な指示を出したのでなければ政治関与ではない、というのはあまりにも「関与」を限定的に理解しすぎではないでしょうか。研究者の中でも昭和天皇の権力基盤の弱さを強調し、近年の研究動向について「現実以上に天皇の意志が実行に移されたことを強調することになりがち」*1と評価している伊藤之雄・京大教授も田中首相の辞任については「強い政治関与」*2と判断しています。首相の進退に決定的な影響を与えたことが政治関与ではない、と考える理由は私には思いつきません。 あとは「とくに軍事に関して明確な命令があったとは思っていません」とおっしゃっているので、こち