半ば観光のようなハワイ視察を行っていた総合研究大学院大学学長らは、「予算がない」と教職員に痛みを強いる裏で、自分たちの報酬や賞与を引き上げていた。「増額に相当するだけの仕事をした」と開き直る執行部。労働条件を下げられ退職せざるを得なかった元非常勤職員の女性は、悔しさをにじませる。 (中沢誠) 視察の半年前の二〇一七年八月、神奈川県葉山町の総研大本部の講堂に教職員が集められた。右肩下がりを続ける国からの運営費交付金と、増加する人件費のグラフを示したペーパーが全員に配られた。 今後の大学運営について一通り説明した長谷川真理子学長が、こう語り掛けた。「現在の本学の財政状況は本当に大変なことなので、ご理解いただいた上で、皆さん一緒に頑張ってほしい」。続いて登壇した財務担当の中村幸男理事は、早急な人件費削減の必要性を訴えた。
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