関西の私鉄やバス36事業者で使える磁気カード乗車券「スルッとKANSAI」の発行が、来年3月末で終了する。運営元のスルッとKANSAI協議会が7月1日に発表した。「ICカード『PiTaPa』の普及につれ、スルッとKANSAIの利用が減少しているため」(同協議会)という。 その一方で同日、協議会加盟企業のうち4社が、「来年4月から新たな磁気カードを発行し、4社で共通利用を始める」と発表した。利用できる範囲はぐっと狭まるものの、現行のスルッとKANSAI対応カードと同じ仕様のカードを新たに発行するという。 「ICカードの普及」で役割を終えたはずの磁気カードを、なぜ改めて発行するのか。探った。 「スルッとKANSAI」発行から20年 スルッとKANSAIカードは1996年に発行開始。関西一円のJRを除く鉄道やバスをカード1枚で利用できる利便性が受け普及した。現在は14事業者が発行しており、「ラガ