中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 世の中には「何を学ぶか?」と「どのように学ぶか?」を、それぞれ「別物」と見なして考える「思考法」があふれています。 ここで前者の「何を学ぶか?」は「学ぶべき内容」、後者の「どのように学ぶか?」は「学ぶ方法」と置き換えてもよろしいでしょう。 世の中には、こんな三段論法が充ち満ちています。 1.現代は情報爆発の時代だ。学んだ内容なんて、すぐに陳腐化する 2.だから「学ぶ内容」なんか重要じゃない。 3.「学ぶ内容」よりも「学ぶべき方法」を教えなければならない 要するに、これらの言説群の特徴としては、こんな感じです。 まず、「情報爆発」「高度情報化」「知識産業化」など、「耳障りの良い枕詞」を「背景」にしてセットアップします