白黒ながらクリアで解像度の高い映像で捉えるカメラは、ホームの端から順々に流れるように人々を写し撮っていく。 (動画が見られない人はこちら) 会社員、学生、主婦、親子連れ、どこにでもいる人たちが集まるいつもの新宿駅のホーム。ぼうっと電車が到着するのを待つ人、スマートフォンの画面に見入る人、ペットボトルの飲料を飲む人、手鏡で化粧を直す人。何の変哲もない人たちを一定のスピードで次から次へと収めるだけの映像にも関わらず、心に強いひっかかりを残す。というのはホームの人たちが微動だにしないからだろう。 この映像を撮影したのは、ベルリン在住のハンガリー人アーティストのアダム・マグヤーさん。Twitterの創業者たちが2012年に始めたSNS、Medium.comにマグヤーさんの特集記事が掲載されるや、その記事とともに冒頭の動画が世界中にシェアされた。日本でもクリエイターたちがSNS上で話題にすることが多
美術館に足を踏み入れると、赤い大きな布が、床の上に無造作に広がっていた。一体これは何なのか? 現在、韓国ソウルのソウル市立美術館にて、興味深い展示が行われている。 「SeMA Green 金丘林展『よく知りもしないくせに』」と名付けられたこの展示では、1936年生まれ、韓国第1世代の前衛芸術家として先駆的な活動を繰り広げながら、大衆的に評価される機会の少なかった作家、金丘林(キム・グリム)を紹介。今回は特に、発表後に消失してしまったり、エスキースだけで実現・発表ができなかったりした1960~70年代の代表作の数々が、約40年ぶりに再現された。 最初に登場する巨大な赤い布は、『現象から痕跡に』という1969年作品(写真)。3メートル平方という大きな氷の塊を赤い布で包み、それが自然と溶けきるまでの行程、そして痕跡を見せるというインスタレーションだ。 この作品は1970年、景福宮美術館の招請を受
日本から直線距離で3600キロ、東南アジアに位置するベトナム。近年は著しい経済成長を遂げているとはいえ、企業に就職している20代の平均年収は日本円換算で約60万円、月収は5万円程度である。 対して日本では、新卒ですでに20万円を超える月収を手に入れる人も多い。 そんな"豊かな国"とされる日本でさえ、スマートフォンが普及したのは2010年以降である。無線LANの「Wi-Fi」に至っては2012年になってようやく都市部で普及し始めてきた程度なのだ。 ならば、ベトナムではどうだろうか。国民の平均年収を考えたら、高価な情報機器はあまり普及していないのではないかと思うだろう。だが意外にも、スマートフォンや無線LANの普及率は高いのだ。 ベトナムは驚きのスマホ普及率 ベトナムでは、2012年の統計ではスマートフォンを持つ若者世代(10代~30代)は40%を越えている。首都ハノイ、及び南部最大都市のホー
「CDが売れない時代」と言われるようになって久しい音楽業界。そんな中、国内外のインディーズシーンで密かに、カセットテープでのリリースが増えているという話を聞きつけた。 カセットテープ……80年代生まれの私にとっては、ノスタルジーを呼び起こすワードのひとつ。家族で「しーっ!」と言い合いながら息をひそめてテレビの音を録音したことや、CDをダビングしているときに、残り時間であと1曲ぎりぎり入るかどうかというときの緊張感などなど……みなさんもカセットテープにまつわる懐かしい思い出があるのでは? そんなカセットテープ世代としては、リリースが増えているというのは、なぜだか理由もなく嬉しくなるニュース。けれど、実際にカセットテープで音源を出すことの良さって、どんなところなんでしょう? そこで、現在カセットリリースに力を入れているというインディーズレーベル「ZOMBIE FOREVER」オーナーの森幸司さ
世界で人気の高い日本人女性。欧米の男性たちは、清楚で慎ましく、気の優しい着物が似合うヤマトナデシコと解釈しているのだろうか。 最近は漫画やアニメなどの影響もあり、一層日本人女性が注目を集めている。筆者は世界各国を周遊していた経験があるが、やはり噂に違わず日本人女性の評価は軒並み高い。「君日本人?じゃあ日本人の女性と結婚できるんだ。いいなあー」などとは各国で聞いた台詞だ。 なぜこれほどまでに日本人女性が人気なのか。その原因は正直分からないが、東南アジアのベトナムに滞在した時、その答えが分かった。 ベトナムの若者の男性の間ではこのようなことわざがある。 「西洋の家に住み、中華料理を食べる。そして日本人の女性を嫁に迎える」 これはベトナム人男性の理想の人生像とのことだ。ベトナムは長くフランスの植民地下にあったため、高級住宅を見ると西洋風のヴィラが目立つ。また、1000年もの間中国から侵略を受けて
「おら、毎週ドラマ評書く!」 2013年4月。放映がはじまったその週の終わり、「あまちゃん」に魅せられた木俣冬が編集部で宣言。 こうしてはじまった「おさらいあまちゃん」シリーズは、毎週月曜日の更新を楽しみに待っている読者もどんどん増え、200万アクセスを軽く超える反響をいただき(8.16現在→連載終了時の9.30現在300万アクセス突破)、いまやエキレビ!名物レビューに。 そして、8月27日扶桑社から発売となったあまちゃんファンブック『おら、あまちゃんが大好きだ!』には、この「おさらいあまちゃん」16週目までを加筆修正したバージョン、さらに木俣冬のによる書きおろし「あまちゃん論」も収録されました。(ファンブック発売のイベントレポはこちら) バックナンバー集をつくりました。空前の大ヒットドラマ「あまちゃん」をいっしょに振り返りましょう。 ●超絶面白い朝ドラ「あまちゃん」の2週間を、9つの魅力
映画を観る楽しみの半分は、あーだこーだと感想を言い合うことなんじゃないかと思ってる。 ハードな締切をクリアした後の仕事場で「風立ちぬ」をネタバレを気にせず話せるなんて、ほんと至福のとき。 妙にBLっぽかったよね、脚立のシーンとか駿の趣味とは思えない。きっと鈴木Pのゴリ押しだよ、なんて根拠レスな妄想ゴシップ話も楽しい。 そんななか、ウチのエーススタッフ・たきさんがふと言った。 「帽子…妙に気になりませんでした?」 うん、なったなった。 何とも飛ばされそうになってたねー、もっとちゃんと押さえないととか思ってた。 まあ結局、飛ばされたおかげであの二人が出会うんだけど。 「あのー。仮説なんですけど…、作中で帽子ってその人の『いるべき場所』をあらわしていたように思うんです」 へ? 帽子がいるべき場所? ど、どゆことー!? ここから始まるたきさんの<帽子=いるべき場所>説が、あんまりにもおもしろかった
第1回はこちら ■名プロデューサーから見たタモリとビートたけし 「森田一義アワー 笑っていいとも!」の放送がフジテレビで開始されたのは、1982年10月4日のことでした。それまで夜のイメージの強かったタモリですが、同番組の初代プロデューサーの横澤彪は、「森田一義」という新たなキャラクターをつくれば、昼向けの顔になると考えたといいます。 そのため、真ん中分けだった髪型を七三にし、衣装はアイビールック調、トレードマークのサングラスも濃い色から薄い色のものへ変えました。 当初タモリは「いいとも」の仕事を、3カ月の中継ぎのつもりで引き受けたそうです。開始してしばらくは視聴率もあまり伸びませんでしたが、横澤は3日目ぐらいに手応えを感じたといいます。その勘は的中し、番組中のやりとりから「~してくれるかな?」「いいとも!」という言葉が流行するなど、人気は上昇していきました。 横澤は同時期に「オレたちひょ
「暑いから海行きた~い、プール行きた~い!」と思っている人へ。そういうときは、必ず防水デジカメ持って行くと楽しい想い出のシーンを記録できますよ! そんなわけで今回は、ちょっと変わった2画面搭載の防水デジカメを紹介したい。 『デュアルモニターデジタルカメラ DSC880DW』(Kenko)という名前のまんま前と後ろに液晶モニターが搭載されており、水中でも自分撮りが簡単にできるというもの。ほかに特徴としては、水深30メートルまで対応で、14ミリ相当の超広角レンズが搭載されていること。これは凄い迫力のある写真が撮れそうである。 また、フォーカス機構がなく、ピント合わせのタイムラグがないので、シャッターチャンスに強いとも言える。なお、メモリーはmicroSDカード、電源は単4形アルカリ乾電池2本で、電池がなくなってもメモリがなくなっても近くのコンビニですぐ調達できるのがうれしい。 さて、早速このカ
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