四戸 哲(しのへ さとる)有限会社オリンポス代表取締役。1961年、青森県三戸郡生まれ。小学生時代に見た三沢基地でのブルーインパルスのアクロバット飛行を見たことが航空エンジニアを志すきっかけとなった。学生時代のヒーローは航空エンジニアの木村秀政氏。高校卒業後に木村氏が教授として在席している日本大学理工学部航空宇宙工学科に入学し、日大航空研究会に所属。卒業後、日本には極めて珍しい、航空機をゼロから設計する会社としてオリンポスを創業。木村氏を顧問に迎える。以後、軽量グライダー、メディアアーティスト八谷和彦と、『風の谷のナウシカ』に登場する架空の乗り物「メーヴェ」を模した一人乗りのジェットグライダー「M-02J」(こちら)の機体設計・製作を担当。国産初の有人ソーラープレーン「SP-1」、「95式1型練習機(通称・赤トンボ)」の復元プロジェクト、安価な個人用グライダーの開発・製造を行っている。 松
国産旅客機、三菱航空機のMRJの開発はなぜ難航しているのかを、日本の航空産業史から探るインタビュー。独立系航空機メーカー、オリンポスの四戸哲(しのへ・さとる)社長の話は、機体の開発に重要な役割を果たす、国の新型機審査体制に辿り着く(四戸社長については、第1回を参照→こちら)。 松浦:ここまでをまとめましょう。1952年にサンフランシスコ講和条約が発効して、航空解禁となりました。ところがほどなく高度経済成長が始まって、有能な人材は航空から離れて自動車産業などに散っていってしまったわけですね。 そして、航空産業では自衛隊の設立で国から仕事が来るようになり、ソ連と冷戦で対峙する米国からは無制限に新しい技術情報が入るようになった。その結果、「米国から最新技術を学びたい」、かつ「国から安定した仕事が来る」という魅力に逆らえず、「自分たちでゼロから航空機開発を行う」という気運が薄れてしまった。 さらに
昨年(2017年)、旧日本海軍の零戦が日本の空を飛び話題になりましたが、その零戦のオーナーは、維持費が高額なため売却を決意したと報じられました。また、2018年3月24日(土)にリニューアルオープンする岐阜県各務原市の「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」には、世界で唯一現存する旧日本陸軍の三式戦闘機「飛燕」が展示されることになりますが、このように機体の展示はあるものの、旧日本軍の軍用機をレストアし再び空に飛ばすのは、いまの日本では難しいようです。 【写真】レシプロ戦闘機最高傑作? P-51「ムスタング」 飛行機大国のアメリカでは、大戦機(ここでは第二次世界大戦期の軍用機のこと)がエアショーに登場します。B-29、B-17、B-25などの爆撃機、P-51、P-40、P-38などの陸軍機、F6F、F4U、TBFなどの海軍機など多くの軍用機が登場し、ショーを盛り上げます。敵役として日本軍やドイツ軍
「正直に言うと、エミレーツ航空との取引が実現できなければ、A380の生産を終了せざるをえない」 欧州航空機大手のエアバスは、2階建てで500人以上を収容できる超大型機「A380」の生産をやめる可能性を明らかにした。冒頭の言葉は、1月15日にネット上で中継された2017年の業績発表会見で、同社のジョン・リーヒーCOO(最高執行責任者)が語ったものだ。 アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを拠点とするエミレーツは、A380の最大顧客。2007年に市場投入して以来、A380の累計確定受注は317機で、このうちエミレーツが142機を占める。これに次ぐのがシンガポール航空だが、24機にとどまる。日本ではANAホールディングスが、2019年に3機をハワイ路線に導入する。 リーヒー氏は「今後8~10年にわたって、最低でも年間6機以上を受け入れられる航空会社はエミレーツしかない。彼らとは交渉を続けている。エ
未組立プラモ写真家。稀に組む。山登る。からぱたへのお問い合わせ、文章・写真・DJ・飲酒のオファーはTwitter @kalapattar からどうぞ
未組立プラモ写真家。稀に組む。山登る。からぱたへのお問い合わせ、文章・写真・DJ・飲酒のオファーはTwitter @kalapattar からどうぞ
信頼性が求められる航空機のエンジンには、多くの試験が必要とされています。新型機「ボーイング787-10型機」に搭載する予定の新型ジェットエンジン「ロールスロイス トレント 1000 TEN」の信頼性を確認するために18時間連続飛行というフライトをこなす必要があったボーイングは、ただ飛行機を飛ばすだけでなく、広大なアメリカ大陸の上にボーイング787型機の軌跡を描くというプランを完了させています。 Boeing puts a creative twist on skywriting with this meta flight path http://mashable.com/2017/08/03/boeing-test-flight-plane-art/ この軌跡は、航空機のフライトを記録できる「Flightradar24」で確認できるようになっています。また、Flightradar24は以下
各国が防衛や攻撃のために配備している軍用機にもコンピューター化が進み、今や戦闘機も大きな情報システムの一部に組み込まれるようになっています。そして現在研究開発が進められている将来の戦闘機の姿は、現在のように人間のパイロットが操縦する「親機」に、無人のドローン戦闘機が複数連なるという形になるものとみられています。 The future of the Air Force is fighter pilots leading drone swarms into battle | Popular Science http://www.popsci.com/future-air-force-fighters-leading-drone-swarms 各国が防衛のために配備している戦闘機は、年々レベルが高くなる機体性能の向上要求や、複雑さを極めるシステムなどのおかげで、機体価格および周辺を含めた運用コス
零戦はその性能を重視したあまり、人命を軽視したつくりという評がありますが、実際のところはどうだったのでしょうか。 零戦、2017年の東京湾上空を飛行 2017年6月3日(土)、4日(日)に幕張海浜公園(千葉市美浜区)で開催された「レッドブルエアレース」において、旧帝国海軍の戦闘機「零戦二二型」が飛行展示されました。零戦が日本において一般公開飛行を行うのは実に20年ぶりであり(20年前は別の機体)、また本機の操縦は戦後はじめて日本人の零戦操縦士となった柳田一昭さんが担当しました。 零式艦上戦闘機二二型の残骸をベースに大部分をロシアで復元したものなので、イメージとは逆にかなり新しい機体である(関 賢太郎撮影)。 零戦、正式名称「A6M 零式艦上戦闘機」は、日本で最も有名な戦闘機として世界的に高い人気を誇り、映画やマンガ、ゲームをはじめとして様々な作品においてもその姿を見ることができます。 しか
ここ数年、ドローンが非常に注目を集めてきました。ドローンが活躍する、我々のすぐ頭上の空間では、古来昆虫のような生物が繁栄してきました。彼らは巧みに翅を運動させ、翅の周りの気流によって生じる力を利用することで、過酷な自然環境でも安定して飛行することができます。この記事では、その昆虫の飛行で謎とされてきた問題である「マルハナバチのパラドックス」と、その解明の鍵となった昆虫の飛行メカニズム、さらに、我々の研究グループ(Royal Veterinary CollegeのRichard Bomphrey博士とNathan Phillips博士、University OxfordのSimon Walker博士、私)が発見した蚊に特有の新しい空気力発生メカニズムをご紹介します。 マルハナバチのパラドックス 昆虫をはじめとして、生物の飛行は、時に美しく、巧みで、非常に魅了されることがあります。我々の生活に
ネブラスカ州オファット空軍基地発--ありがたいことに、これまでにその事態が訪れたことはない。しかし米国は、核戦争のさなかに置かれるようなことがあれば、司令管制センターを地上から飛び立たせ、攻撃対象となる可能性のある場所から数分以内に離れる能力を必要とするだろう。 まさしくそれが、米国家空中作戦センター(NAOC)の役割である。4機の「E-4B」(危機的な事態において米軍の通信ニーズを支えるために改修された「Boeing 747-200」)は、核危機やそのレベルに匹敵する重大な事態が生じた際に、米国の軍高官が事態を掌握して指揮を執り続けることを可能にする。 これらの航空機が配備されているオファット空軍基地は、オマハのすぐ南にある。同基地は米戦略軍が置かれている場所でもあり、長い間、戦略航空軍団の本拠地であった。米CNETのDaniel Terdiman記者は、地球最後の日に使われるこの航空機
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く