「現金の受け取りは一切ない」として無罪を主張している藤井市長。警察の取り調べで、「早くしゃべらないと美濃加茂市を焼け野原にするぞ」と自白を強要されたことも明かした。(写真は初公判後に記者会見した藤井市長(中央)と弁護団) 検察は、現厚生労働省事務次官の村木厚子さんを巻き込んだ郵便不正事件から、いったい何を学んだのだろうか? ――最年少市長として知られた岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長が、災害対策用の雨水浄水プラントの導入をめぐって現金合計30万円を受け取ったとして、収賄などの疑いで起訴された事件の裁判が9月17日に始まったが、早くも捜査の問題点が見え始めている。 ●“犯行現場”の実況見分を怠った検察 検察側の主張によれば、藤井市長は市会議員だった頃に、業者からの依頼を受けて市にプラント導入を働きかけ、2回にわたって賄賂を受け取ったという。一方、藤井市長は初公判で、現金の授受について「一切あり