デジタルカメラやスマートフォンのカメラが普及し、職業写真家でなくとも写真を撮ることが身近である現代において、さらにInstagramなどの表現媒体も広まり、写真家ではない人たちも、忘年会や七五三、結婚式や旅行の記録としての写真ではなく、表現としての写真を撮ることが日常的になった。良い機材とタイミングが合えば良い写真が撮れる。それは一見するとプロがお金をもらって撮る写真とそう大差ないのでは、とさえ思えてくる。違いがわからない。そもそも普段、広告に利用される商業写真以外で、フォトグラファーが撮る写真というのを見る機会に乏しい。彼らは一体どのような写真を撮るのか、きっかけはなんなのか、どういう物の見方をして、どういった作品が出来上がるのか。写真そのものを見る機会もなく、ただ写真を見てもそれがなんなのかさっぱりわからない僕らにとって、写真家自身の経歴と解説を混じえながら作品を紹介している「若き写真