半導体メーカーにとって、半導体チップとマザーボードを接続する実装技術は、半導体チップそのものに比べれば周辺技術であり、経営戦略面でも優先順位の高い技術とは言えなかった。しかし1990年代以降、実装技術の複雑さが増して、システム技術としての色彩が強まり、技術戦略と事業戦略が交差するホットスポットに変貌した。そこに気が付かなかったことが日本メーカーの敗因である---。 日経マイクロデバイス誌2009年10月号に掲載された論文「DRAM日本勢の敗因を再検証,見過ごされた実装技術の真価」で、著者の一橋大学イノベーション研究センターの中馬宏之氏らがこう指摘している。同氏らはこれまで、同誌2007年3月号と4月号で日本のDRAMメーカーが競争力を下げた要因をデバイス技術と製品戦略の面で検証してきたが、この第三弾では、日本メーカーが抱える問題点としてのシステム思考の欠如を「実装技術」の視点から指摘してい
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