通常、就労の男女差別はあってはならない。しかし、制度的に男女差別が公に行われている領域がある。それが助産師の領域だ。その根拠に「生理的な嫌悪感」とあるけれど(ほんとかな)、これは差別感情の公認である。こういう無茶苦茶なことが法的に認められているのは驚きだ。 もちろん、妊婦が女性の助産師を希望するのは、嗜好の問題だからかまわない。女性の医師を望んだり、女性の美容師を望んだりするのと同じである。しかし、嗜好の問題であれば逆の可能性も認められるから差別は回避されるのである。男性の医師を望んだり、男性の美容師を望む人がいて、その嗜好が尊重されていればそれでよいのである。これを一意的に法的に規制するのが問題なのだ。 こういう話をすると、男性の助産師だと女性の付添が必要で、マンパワー的に云々という反論がかえってくる。でも、ぼくは内科医だけど女性患者を診察するときは必ずナースが近くにいて、ぼく一人で診察