気どるな、力強くめしをくえ!「大衆食堂の詩人」といわれた、後期高齢ステージ4癌男、エンテツこと遠藤哲夫のブログ。 不思議なことに、味噌汁に関する、まとまった資料というのは、意外にない。ふりかえっても、この人のものを読めば、この著作を読めばといえるほどの、「味噌汁の権威」が思い当たらない。ま、汁かけめしの本を書くときに難渋したことだけど、10年たっても、状況はあまり変化してないようだ。権威は教条になるとツマラナイが、味噌汁ほどの歴史ある文化に、まっとうな権威が一人も育たなかったというのは、それはそれでサミシイ食文化ではある。 それはともかく、必要があって味噌汁に関する資料を見ていたら、『暮しの手帖』1972年秋20号に、「おいしい味噌汁をのみたい」という記事があった。見開きの扉を含め、全部で10ページ。「みそ汁のいのちはみそ」「あくまでダシは脇役」「汁の実はなんでも」「おいしい味噌汁を手軽に