これまでいろいろなソフトウエアをオフショアで開発してきました。ミドルウエアのようなIT技術中心の開発は,委託先に経験や技術があれば比較的うまくいきます。しかし,アプリケーション開発の場合はなかなか計画通りに進みませんでした。 開発されたソフトウエアの品質を確認するため,最終的にテストを行います。その際,試験要項書(テストケース)や不具合対策書(バグリスト)などのテスト関連ドキュメントが使用されます。今回はこれらのドキュメントにまつわる苦い経験について述べてみたいと思います。 オフショア開発においては,外注計画・契約・開発・管理・受入検査など,最初から最後まで様々な管理の切り口があります。それらのプロセスの良し悪しが,最終的にテストで顕在化することになるのですが,今回はテストという側面に絞ってお話ししましょう。 受入基準の確認,試験要項書の作成なしで失敗 最初に,データベースを活用した情報シ