(英エコノミスト誌 2013年11月23日号) バラク・オバマ大統領は、どうすれば多少なりとも信頼を取り戻すことができるのか。 米国大統領が握る最も重要な権力は、拒否権でもミサイル発射権限でもない。人々を圧倒する説得力だ。米国大統領が語れば、世界が耳を傾ける。だからこそ、バラク・オバマ大統領にとって、信頼性が問題になるのだ。 人々がオバマ大統領の言葉を信じなければ、ことを思い通りに進める大統領の力は失われていく。実際、最近の数々の事態は、オバマ大統領に対する信頼を大きく揺るがしている。 国内では、医療保険改革の混乱のせいで、ほかのあらゆる事案を片づけるのが困難になり、国外では、オバマ大統領は弱腰で無関心と見なされ、同盟国の不満を招いている。 オバマ大統領に対する非難には、フェアでないものもある。本誌(英エコノミスト)の米国外交に関する特集でも触れているように、オバマ大統領は前任者から2つの