東西冷戦時代の末期、ハンガリーの国境地帯で旧東ドイツの人たちが集団で西側に脱出し、その後のベルリンの壁崩壊につながった「ヨーロッパ・ピクニック計画」から30年を迎え、現地で式典が行われました。 計画の決行から30年を迎えた19日、舞台となったハンガリー西部のショプロンでハンガリーのオルバン首相やドイツのメルケル首相が出席した式典が開かれました。 このうち、旧東ドイツ出身のメルケル首相は「私たちドイツ人は、ヨーロッパの分断を克服するためにハンガリーが協力してくれたことに感謝している」と述べました。 一方、国境近くにある資料館にはピクニック計画に参加して西側へ脱出した旧東ドイツ出身の男性が家族とともに訪れていました。 当時2歳の次女らとともにショプロンから西側へ脱出した旧東ドイツ出身のワルター・ソーベルさんは当時の映像を見つめながら、「とても感情的になり、当時を思い出して涙が止まりませんでした