華麗なる一族に勃発した「家族間トラブル」の原因は-。隣家の飼い猫を踏みつけるなどして死なせたとして、器物損壊罪で自動車業界団体副会長(62)が東京区検に略式起訴された。副会長と猫の飼い主は親類で、ともに元キャリア官僚。一族は、一流企業の重役や政治家を多数輩出している。だが、お互いの愛犬と愛猫をめぐり、2人の関係は決裂。猫の飼い主側の怒りは収まらず、1億円の損害賠償も検討している。名家の絆をペット愛が引き裂いたのか。執拗な攻撃…「交通事故と同程度のけが」 「こんちくしょう」 昨年8月11日夕方、東京都新宿区の閑静な住宅街に、怒号が響き渡った。 事件は副会長と隣に住む親族夫婦の間で、夫婦の飼い猫「ラッキー」をめぐって起きた。 当時、男性(54)は外出中。自宅の居間でソファに座っていた妻(50)が副会長の怒鳴り声を聞き、駆けだしたところ、口から血を流したラッキーを発見した。副会長は、両宅を隔てる