元貴乃花夫妻の離婚はショックだった。仕事環境の変化。たびたびの別居。年齢差。僕が直面している問題と少なからず似ているからだ。たとえば、変化についていうと、妻が別居先のご実家から帰還してから2週間、どうも様子がおかしい。別人のように優しいのだ。「今日は風が冷たいから風邪をひかないように」「枕カバーが臭う前に洗いましょう」…そういう慈しみが妻の言葉から感じられるのだ。以前なら、僕が風邪を引いたり、僕の枕カバーが臭い出したりしたら、妻から「バイキンマンにバイバイキーン!」「汚物は消毒!」と罵声を浴びせられ、ファブリーズをかけられていたので、こうした変貌を素直に受け入れるのはなかなか難しい。別居中に、彼女の人生観や言動を変えるような出来事があったのだろうか。想像妊娠。肉親の死。あるいは別の何か。だが、親族の不幸は確認できていないし、「ソーゾー妊娠してる?」と彼女に訊く勇気も僕は持ち合わせていない。