日本骨髄バンク 人の命は地球より重いと申しまして、そもそも人間に値段などつけられるものではございません。しかし金のあるなしが人の命が助かるか助からないの分かれ道という、やりきれない現実もまたございます。 そもそも落語には、人をいくらで売ったいくらで身請けすなわち買い戻した、てな話がいくつもございます。江戸幕府は人身売買禁止令というものを出していて、身売り人買いというのは当時から違法だったんですな。ところがみなさんご存知の通り、年季奉公ということで前渡し金を受け取って、それを払い終えるまでは帰れない。だが前受け金だけでは済まなくて、やれ衣装代だ化粧代だ、いろいろと名目をつけて借金に上乗せされます。しかもそれらが相場に比べてことごとく割高に設定されていて、と。 こういうからくりが行われていたのが昔だけならまだいいですが、昭和の『蟹工船』を経て、令和の今現在も外国人技能実習生と姿を変えて続いてい