原田マハ 著『異邦人 ( いりびと ) 』を読了 この作品は先月視聴したドラマ『異邦人』WOWOWが面白かったので、読んでみたくなった一冊。 原田マハさんの本は初めてだった。 garadanikki.hatenablog.com 京都に、夜、到着したのはこれが初めてだった。春の宵の匂いがした。 湿った花の香りにも似た、心もとない青さ。そういう匂いだ。 冒頭のこの二行を読んで思った。 原田マハさんは、なんと綺麗な文章を書く人なのだろうと。 言葉が美しいだけではない。 物語の流れへの導き方がとてもうまく、自然に京都にいざなわれてしまった。 ずっと前から、銀座の老舗画廊の一輝を知っているような気分にもなったし、 無聊をかこつ菜穂と京都を歩いている気分にもなった。 絵画の美しさと、京都の奥深い生活を一気に味合わえ興奮した。 ドラマと原作の違い ドラマの方は、菜穂 ( 高畑充希 ) を主軸に展開し、