業務を効率化し、社員の生産性を高めていくことは、多くの企業に共通する課題だ。この目的を達成する手段の1つにITの活用があるが、ITを使う以前に社員一人ひとりの働き方に目を向ける必要がある。「残業ゼロの仕事術」の提唱者として知られる元トリンプ・インターナショナル・ジャパン社長の吉越浩一郎氏に、社員が活力を維持していける社内環境をどのように構築していくべきかを聞いた。 仕事効率化への取り掛かり ―― 吉越さんは「残業ゼロ」の考え方が仕事の効率を高める上で重要だと提起していますね。 吉越 残業ゼロを実現するには、仕事を「能力×時間」という平面でとらえるのでなく、「能力×時間×効率」の3次元でとらえることが重要です。人間の能力を簡単に高めるのは難しいので、特に時間と効率に注目すべきでしょう。 例えば、朝9時までに作業を1つ終えてしまおうと早い時間に出社したらずいぶん仕事がはかどったという経験は、誰
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